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ちあき
見えないものを見るツアー (2009年12月23日)
たつや
見えないものを見るツアー (2009年12月19日)
プロフィール

見えないものを見るツアー  [2009年12月16日(水) ]
今年、たまたま縁あって、今回の旅行は8月からはじまり3度目の高知。
一度目は家族と、二度目は友達と、今回は一人で。
といってもひとり旅ではなく、「見えないものを見るツアー」に参加してきました。

この旅は、田舎で暮らす人々の独特の感性を見出す東京の若者たちが企画し、
自然の中に恩恵を受けて育った地元の大学生たちがコーディネイトする、体験型ツアー。
[自然]と[人]との触れ合いから、生きる豊かさを感じ取るという、なんとも色濃い旅です。
私はたまたま仕入れたその情報に、一人でのっかることにしました。
都内からの参加者は12人、それから現地学生スタッフ4人+たくさんの地元の人。

飛び込んでくる景色のなか、印象的なのは、強い山の緑と深い海の青。
眠気覚めやらぬ夜行バスから降りて、最初に着いたのはなんと海でした。
海岸際の海水の透明度に驚きながら、テトラポットを恐る恐る渡ります。
美味しい貝、美味しくない貝、食べられない貝…いろいろと教わりながら、
「陣笠」と「かめのて」という貝を中心にフォークや自作のヘラで延々はぎとる。
最初はびくびくして渡っていたテトラポットを走り抜けて帰っていく姿は、皆勇敢でした。
到着間もなくして、みんなの笑顔が田舎の顔に。自然の力ってやっぱりすごい。



受け取ったスケジュールには、予定がびっしり書き込まれていました。
朝の海から始まり、イカ釣り、貝採り、野イチゴ採り、ゆず採り、みかん採り、夕飯支度、
ワークショップ、次の日は朝から座禅、自然薯掘り、ゆず絞り…
海や野山を歩いてたくさんの予定をこなすのはさぞかし大変だろうと思っていたけれど、
予想に反してこれらの予定が田舎時間でのんびりわいわいと進んでいきます。
例えば都内からいちごがりに参加しようと思ったら、それだけで半日がかり。
それがここでは、海の隣に山があり、山の中にはたくさんの自然が共存していて。
生き生きとしたたくさんの自然が一つのの場所にある、まさに自然のデパートです。



午後は地元の人の山に入らせていただき、ゆずを採ったり、野イチゴを食べたり。
このツアーに参加している人たちは、地域の発展に興味がある人がほとんどのようで、
この町の市場の歴史やおじさんの武勇伝を聞きながらディスカッションに華が咲きます。

本日の宿泊先は、山のてっぺんのお寺にある合宿所。夜になると冷え込みます。
みんなで海で採った貝、山で採ったふき、庭で採った野草、地元の人にもらった鯛、野菜、
スタッフが前日素潜りで採ってきてくれた牡蠣… ふんだんな食材が今日の晩御飯。
これまで苦手でなかなか手がつけられなかった魚の三枚下ろしに挑戦。
地元の人に頂いた鯛を延々とさばきます。これが時間がかかるかかる。
寒空の中、慣れない手つきで延々魚をさばいていくうちに、、
魚と自分が一体化したような、不思議な気持ちになれました。

山を貸して頂くお礼に牡蠣を、お寺を使わせていただくお礼に白菜を。
そこにあるのは、お金では買えないおすそ分けというシステム。
何とも懐かしい光景がここにはあります。

ふきのてんぷら、鯛の刺身・お煮つけ・塩焼き、牡蠣、色とりどりの貝、お味噌汁。
みんなで黙々と料理しているとあっというまに夜遅く。おなかぺこぺこ。いただきます!!

それから、地元スタッフの仕掛け、オオスバメバチの佃煮が美味。
素手で蜂の巣を駆除するという命がけの仕事、そこで捕らえた蜂を調理した佃煮。
シンプルな味付けながらも複雑で濃厚な味は、食べ応えがありました。



次の日は朝から座禅でスタート。

午前のイベントは、1メートルにもなる姿を無傷で掘り出す自然薯掘りに挑戦。
また別の農家を訪ね、山に入らせていただくことに。
地上に生えたつるを見つけ、数年後に同じつるから新たな芋が生えてくるように根を残し、
山を貸していただいたご家族のためにムカゴを種として植える。
教科書には載ってない、そんな人と自然の循環に、多くのものを学びました。
われらが穴掘り十字軍はせっせと穴を深めていくものの、
途中で降ってきた雨に作業を中断せざるを得なくなりました。
残念だけれど、相手はやはり自然です。

まさに肌で感じるおとなの体験型社会科見学。



「地方の大学生の環境はより社会に近く、都会の大学生は会社とは近いが、会社以外の社会とは離れている。」

という参加者の声は、とても印象的でした。

見えないものを見るツアー。

その山を見渡すと、つるの数から土の中に自然薯が何本生えているかわかる、といったように、
普段何気なく通り過ぎていく自然の中には、実は見えていないことがたくさんあって、
いろんな知識を学んでいくと、今まで見えてこなかったものが見えてくる。
先人たちの知恵を受け継ぎながら、生きる豊かさを肌で感じる。

これがこの旅の一つのテーマだったのかな、と旅を終えてしばらくして、思いました。



普通の旅では味わえない、地元の人たちの生活に触れる旅。
自然の極意と人間の知恵がかけあわさったところにぐいぐいとつっこんでいく旅。
何より、参加者みんなが心の底から楽しんでいて、地元の人たちが生き生きとしていて、
そこに自然があって、それだけで、無条件に元気をもらった旅でした。

一緒に旅をした人たち、スタッフの人たち、地元の人たち、
たいせつなことを考えるきっかけをもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。
素敵な旅を、どうもありがとうございました。


♪何のために生まれて、何をしてよろこぶ♪

お昼ご飯を食べたヤシィパーク、やなせたかし氏のイラストを目にしたとき、
アンパンマンのマーチがみんなの口からこぼれました。
この地に来ていつも感じるのは、ここに生きる人たちのまっすぐな姿勢。
生き生きとしている高知の人たちとアンパンマンの姿が重なって見えました。



沈下橋で出会った男の子。

ひとりだけなかなか飛ぶことができない。
彼にもいつか、飛べる日の喜びが届きますように。
  Posted at 20:43 | | この記事のURL | コメント(2)
コメント
オオスズメバチの佃煮!食べてみたいです笑
東京都 Posted by:ちあき  at 2009年12月23日(水) 21:49
旅コンにエントリーしてるたつやです。
興味深いツアーですね。
最後の写真がいい味^^
福井県 Posted by:たつや  at 2009年12月19日(土) 22:38